アートセラピー&ヒプノセラピーサロン ・ リトリート (RETREAT)

アートセラピー・ヒプノセラピーを中心としたセッションのサロンです。 ☆愛と感謝をこめて☆


今週NHKで放映されていた「子ども虐待」という2時間番組をみました。

虐待をされた人、虐待をしてしまう人、それぞれの当事者をスタジオに呼んで
彼女たちの体験や現状、思いなどの「声」を聞くという番組内容です。

虐待というものは家庭という密室で起きることであるために、その経験が無い人に
とってはなかなかその実情を想像するのが難しいところがあります。
そしてその言葉が持つ強い響きから、虐待が起きるような家庭は特殊だと考え
られがちですが、番組でも言っていたように、どこからどこまでが虐待なのか
ということを時に判断するのがむずかしいぐらい、どこででも起こり得る事態
なのです。



虐待をされた人たちのコメントを聞いていて一様に感じたのは、どの人も
その痛々しい経験を自分の心の中で上手く完結できていないために、
今現在はもう虐げられる状況からは逃れていても、いまだに様々な後遺症的
苦しみを抱えているということ。

コメンテーター?としてスタジオにいた虐待に詳しい心理学系の先生(だった
と思います...)が言っていましたが、そういう人たちが今の状態から抜ける
ためにはもう一度、過去のつらかった出来事に対峙して、今もなお苦しいと
声をあげ続けている過去の自分に向き合う内容の治療が必要だということです。

これは本人にとってはとても辛い治療になります。
でも、私もこの先生の意見に同感です。


自分が体験した過去が辛ければ辛いほど、人間はその記憶を消したり、
感情を殺したり、そんなヒドイことはなかったと体験を書きかえたりして
自分自身の心を守ろうとします。

そうやって、無かったことにしたり、覚えていない、何も感じなかったんだ
と、体験から目をそむけることで心の痛みから逃れようとするのです。

けれども、頭では抹消したと思っているこれらの記憶やその時に抱いた感情、
傷といったものは、実は、心の中から消えることはありません。

この消えていない傷の手当をしない限り、葛藤が続いてしまうのです。

辛く恐ろしかった体験と、今また向き合う。

それはとても勇気のいることです。再体験をして、傷を治していくプロセスの
最中は、また過去に葬ったはずの悲しみや辛さに直面することになるからです。

でも、私はどんな人でもこのプロセスを乗り切るだけの強さを自分の中に
持っていると確信しています。

幼児期の辛い時代を乗り越えて来た人たちなら、なおのことです。
虐待という、ときに命を脅かされ、心を殺される幼少期の体験を乗り切って
きたのはやはりその人の心がもつ強さだと思います。

その強さを今、またもう一度ふるい立たせてみるのです。

大人になった自分が、今もまだ心の中で脅えている幼い自分を助けてあげるのです。





アンデルセンの「雪の女王」という童話がありましたね。

悪魔の作った鏡の欠片がカイという少年の目に刺さり、カイの性格は冷酷な
ものに一変してしまいます。そして雪の女王に連れ去られるカイ。
カイの仲良しだったゲルダという少女はカイを心配して彼を探す旅に出ます。

命をかけた旅の末、やっと雪の女王の庭にたどり着きカイを見つけたゲルダは
彼に走りよりますが心も体も凍らせてしまったカイはゲルダに目もくれません。

その悲しみにゲルダは涙をこぼしました。暖かいゲルダの涙のしずくが、
カイの手に落ちた時、カイは温かさを取り戻し元の優しいカイに戻るのです。


自分の心の中に凍ってしまったカイがいるのなら、彼を救えるのは自分自身です。


幼少期に虐待を受けて今もなお苦しんでいる人たちは、歪んだレンズの色眼鏡を
かけてしまったようなものです。
その眼鏡を通してみる世界は、だからいつも変に歪んでしまいます。

心を癒していくということは、一時的に辛い時間を乗り越えなければならないでしょう。
でも、歪んだレンズが目の前からはずされたとき、きっと幸せや安らぎ、自分への
愛情というものを取り戻すことができるはずなのです。




虐待というものは、親側の心の問題によって引き起こされる事態です。
子ども側の問題ではなくって。

この番組では、虐待をしてしまう母親の方々も登場していましたが、
いずれも「やめとうと思うけれども、手を出してしまう」自分の行動に大変葛藤していました。

キャスターが「どうして止めようと思うのにやってしまうんですかね?」と
聞いていましたが、なんとまぁ答えづらい質問を。。。..

頭では止めようと思ってもやめられない。それはアルコールなどの各種依存症にも
共通していることだと思うのですが、頭と心(行動)が分離しているがために起きる
問題のキーは、いつも潜在意識内にあるはずです。
でも、潜在意識内の状態は本人にも分かりづらい。

簡単に表現をしてしまうと、本人にも分からないところにある「なにか」が、本人が
取りたくもない行動を起こさせている、ということなんですね。

ですから、潜在意識レベルでどのような問題を抱えているのかというところから
見つめていくことが必要になると私は思うのです。


でもそれよりもまずは、周りに「自分の話(思い)を聞いてくれる」誰か、相談
できる誰かを確保するということって大切です。
このような行為は、どうしても放置しておくとエスカレートしてしまいますから。

家族であればそれにこしたことはないのですが、色々と難しければ、区や市などの
公の場からも、サポートをしてくれる組織などを紹介してもらえるかもしれません。
とにかく、自分だけでどうにかしようとは思わないことが肝心ですね。

恥ずかしいこと、顔向けできないことなどと思う必要はまったくありません。
自分が問題を抱えていると思ったら、それを解決していくことが自分自身のために
そしてその周囲の大切な人たちのためにとても重要で意味の大きなことなのだと
思います。 完璧な人間なんてこの世にはいないのですから、
自分を責めてしまう気持ちを、治そうという意欲に変えられるといいですね。

虐待に限らずではありますが、複雑になり肥大化してしまった問題というものは
からまった糸のようなものでもありますから、糸のからまりが複雑であればある
ほど、誰かの助けを借りながらほといていくのがスムーズなのです。


そんなことを色々、改めて感じさせられた2時間の番組でした。

一人でも多くの人たちが、乗り越えられるといいなぁ...と。


ランプ












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